若親分出獄 (1965)

「若親分」の浅井昭三郎と篠原吉之助が共同でシナリオを執筆、池広一夫が監督した“若親分シリーズ”第二作目。撮影は本多省三。

監督:池広一夫
出演:市川雷蔵、朝丘雪路、坪内ミキ子、山田吾一、内田朝雄

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若親分出獄 (1965)のストーリー

明治の末期、大浜のボス太田黒伊蔵を斬って下獄した若親分、南条武(市川雷蔵)は、大正天皇御大典の恩赦で六年振りに出獄した。だが武のいない間の大浜はかわりにかわり、今は九州から流れて来た中新門勇吉(神田隆)が政界の実力者堀越伝三郎(内田朝雄)の庇護を受けて、南条組の縄張りを奪いあくどいことをしていた。そして南条組の直次郎は、中新門の手で殺されていた。武の出獄でにわかに活気づいた南条一家は、直次郎の仇をうとうとはやったが武は獄中で悟ったヤクザ稼業の虚しさを説き、堅気になろうと宣言した。南条家に手伝に来ているお芳(坪内ミキ子)は、そんな武の人柄に強く惹かれた。武は料亭“花菱”に勇吉を訪ねヤクザ渡世から足を洗い、口入業を始めることを伝えた。武の姿を垣間見た女将の京子(朝丘雪路)は、彼の出獄を喜んだが、堀越の囲い者になっている今の境遇を恥じ会おうとしなかった。だが武が京子へ出した出獄通知を中新門が握りつぶしたと知った京子は、武を追って、悲しみにくれるのだった。武の口入業は中新門一家の妨害に会い、中新門一家のあくどさは、めにあまるものがあった。ちょうどその頃、武と海軍時代の同期生竹村大尉が訪ねて来た。海軍上層部に一大汚職が起り、その中心人物は堀越伝三郎だと竹村は語った。武は秘かに堀越失脚を狙った。だが早くもそれを知った堀越らは、南条組の子分仙之助を誘い出し、中新門組に斬らせた。武は挑発されたのを知りながら、もう一度話し合おうと中新門の事務所へ向った。だが挑戦的な態度で挑んで来る多勢の中新門組の前で、武は仕方なく決闘を開始した。海軍式戦法で中新門を倒した武は、鎮守府に堀越を訪ね斬り捨てた。京子が駈けつけた時は、武は竹村らが用だてた船で大陸へ出帆した後であった。

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